ハロージャパニーズ from El Salvador
TEIVO T.+SAKAE Y.

彼、テイヴォとの出会いは今となってはビッグビジネスをねらう小さな観光地へと変わりつつあるタイのコサムイ(サムイ島)で彼は大学生が一年間休学して外国を旅して歩くのを率先してフォローする先進国、フィンランドで育ったいきのいい大学生だった。
まるでビート作家ジャック・ケルアックを彷彿させる資質の感性の持ち主で実際、彼がそのとき私にくれた本がカトマンズ経由の旅人から旅人へとまさにビート的に生きてきていた茶色く変色したケルアックの著書「デゾレーション・エンジェル」だった。
今回(1986年)の彼の旅はインド、ネパール、中国海南島、日本と続き、ここショーナンのルート134をヒッチハイクして東京まで帰ると言った彼の姿は「ダルマ・バム(日本では「ジェフィーライダー物語」)の語り手レイ・スミスことケルアックの姿に重なって見える。
その後アメリカのウエストコーストに渡り一度はフィンランドの大学に戻ったもののいつのまにやらまた南米に飛んでいた。
つい最近届いた便りはエル・サルヴァドールからのもの、彼はサルヴァドール大学の連帯評議会に参加するためそこにいた。その大学は「過剰な暴力行為」と人間も含め生き物を殺す「開発事業」や「自然搾取」といったことで死ぬのは真っ平だとして闘っていた。 彼はニューヨークのウオールストリートで「ウオールストリートを閉鎖しろ」と烈しいデモンストレーションを展開して逮捕されたらしいが、そのことを誇りに思っていると書いてある。この闘いのアイディアは環境破壊と経済発展にともなった大事業とのあいだに横たわるつながりをはっきりさせること。
彼の生き方、そのビートの瞬間を感じ取るには彼のいきのいいイングリッシュをそのまま受け止めるしかないだろう。 それはこんな具合だ........

The people of El Salvador fight hard, so hard, so beautiful, so long ........I'm here to participate in the [Solidarity Conference of the University of El Salvador ], the University that refuses to die. Too much violence, exploitation that killes. SHIT, we should shut down the Wall Street, YES. That's what we tried, [Shut Down the Wall Street ], an intense demonstration in New York last week and I arrested too, I'm proud, to get arrested protesting against the Wall Street is wonderful. The idea was to make clear the connection between ecological destraction and big enterprises. Hey hey no no corporate greed that got to go.

●TAMA- 2 掲載、1990年