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Letter
from Israel
若者よ、Gang of 40 (中国の4人組にひっかけたイスラエル内閣の40人組のこと)はよーく見張っていたほうがいいぞ。イスラエルには売り出し中のニューキッズがいて、彼らは広めることにかけちゃがむしゃらだ。
その活動の存在が「無抵抗の抗議に専念」とか言っちゃって泣き言を言うだけで無関心な学生全部に不意打ちを食らわしてる、「Israel Akheret
」 または「A Different Israel 」と呼ばれる新党に、大勢の大学生と専門職に就く若者が加わろうと群をなしている。
「政府と政治家は連中だけの惑星で暮らし私利私欲にだけ関心を持つ。僕らには汚れていない血液が必要だ」と言ってニューヨークに住むためイスラエルを去って行く友達全員に新しい国のためにここに留まって一緒に闘って欲しいと話す新党の発起人のひとり、25歳のボアズ・ノルによれば、2月に10人で始めた新党のメンバーは口コミだけで広まって6月には1万人を超えている。「TV
の前に座ったまま最悪な事態を嘆いてばかりはいられない。なにかしなけりゃいけないというのが僕らの考え。この国の将来である若い世代は新しいイスラエルの未来像のために自分で事を起こすべきだよ」
エルサレムの24歳の学生で最初のメンバーのひとり、ダニー・フリッシュマンは言った。「常に僕らは自分のことだけに関心を持つことで非難されてきた。それがどうだい、大勢の人が変化のために働きたいって押しかけてきた。どこでもこんなことが起きるのを待っていたって言われたんだからね」
「この国ではなにかが恐ろしく狂っているという感覚を僕らみんなが共有してる。僕らとパレスチナ人とのあいだの情況だけではなくね。僕らの社会の内にある問題のほうがずっと大きな問題なのに、政府はアラファトのことだけに気をもんでいる」
今日のイスラエル経済の現実は1969年シカゴ「Days of Rage 」のスケールで不穏を起こしかねないほど悪かった。
2000年9月に始まった目下のインティファーダ以来、何万ものイスラエルビジネスが潰れている。失業率が8.8 %から10.6 %に跳ね上がり27万1千人に仕事がなかった。たった600万人の国家にはショッキングな数値だ。経済の頼みの綱である観光事業はこの10年で最低だ。イスラエルの通貨シュケルは17%近く切り下げていてマジに若い旅行者の気を腐らせる。おまけに税金はべらぼうな50%にまで暴騰している。対アラファト戦争の天文学的な犠牲が圧倒的にパレスチナ人の血を吸う最大級のヒルっていうのでなかったのが意外や意外だ。
今日のイスラエルには19の政党がある。ほとんどがロシア移民、入植者、超正統派宗教団体などのような特別の利益団体を代表する。よいしょするケツと一緒にべらぼうな量の議員だけを利するような政府事業にきちんとした証明書を発行することで政府は生き延びている。どの利益団体も、とりわけ超正統派宗教団体は不相応な不正利益を要求して、連立からの離脱という脅しを絶えず続けることで政府を人質に取る。
シャロンが政権を樹立しようとしたとき、連立のどのメンバーも大臣レベルの職を要求した。肩書きを使い果たしたシャロンが「無任所大臣」、「副大臣」、「首席官」の任命を始めて、目下、内閣室には40人がいた。僕らジャーナリストは彼らのことを「Gang
of 40 (40人組)」と呼んでいる。
新党「Israel Akheret 」は2003年に予定されてる選挙の準備をしている。そして綱領をおもしろいものにしようとアイディアを練る。
まず彼らがするつもりなのが政治家を専門家(経験豊富な知的職業に就く人)ですげ替えること。そして入植者や働くより福祉の札束を水増しするほうを選ぶ人たち、ユダヤ教の大学でユダヤ教の掟トーラーの研究に明け暮れる超正統派ユダヤ教徒の「家業」にばらまかれる巨額の助成金を止めることを約束する。節約した財源はインフラ事業に向けられ、雇用を創出することになる。そして税率は最大40%に定める。
パレスチナとの争いでは、「僕らは自治区から撤退するべきだ」とボアズが付け加えた。「僕らのためになることをするべきだよ。アラファトにはうんざりだから、平和について話し合える新しい指導部が現れるまでフェンスで境界を作るべきだ」
ボアズのこの陽気な一隊にはすばらしい実績があった。党を作る前に彼らは超正統派ユダヤ教徒たち(Hasidim )を軍の徴兵から免除することをもくろむ法律と闘う「めざめ」運動をスタートさせた。「僕らは10日間ハンガーストライキをやったんだよ。僕らを支援する嘆願書にサインしようと20万人もの人が来てくれた」とボアズは言う。「その法律は通らなかった、今、Hasidim
は特殊部隊にいるよ」
6月、ニューヨークに到着したボアズは学生やユダヤ人社会のリーダーからの支援を期待して待っている。
▲参考資料:The Village Voice June 12- 18,
2002
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