WANTED :
「世界中で、最も冷酷かつ腕利きの殺し屋たちがサダム・フセインを暗殺しようと列をなしている」
これはイギリスの大衆紙サンデーミラー(8月12日付)の興味深い記事の始まりだ。
アメリカ中央情報局CIA とイギリス外務省秘密情報部MI6 、イスラエル中央情報局モサド、ソ連国家保安委員会KGB が一つの目的で一致したのはこれまでになかったとして、ソ連で訓練を受けたパイロットの可能性もあればイラクに住むユダヤ人、アラブ人のアメリカ情報局員、ビジネスマンに化けたMI6 、ことによると大勢いるフセインの愛人の一人の可能性もあるとその異様な様相を説明している。
ワシントンポスト紙やニューズウイーク誌は"元CIA 長官"ブッシュがCIA にフセイン政権の転覆を命じたと報じた。CIA は政権転覆工作の実績の持ち主だ。キューバのカストロ政権転覆計画(1961年ピッグス湾侵攻作戦)には失敗したもののチリのアジェンデ政権転覆(1973年)、フィリピンのマルコス大統領追放(1986年)、そしてサッチャーとレーガンの国家テロ、カダフィ暗殺未遂と挙げたらきりがない。
▲TAMA- 3 掲載、1990