MARC RIBOT :

マーク・リーボーと仲間のにせキューバ人たちが集まって単なる楽しみのためにレコーディングした、正統なキューバ音楽とアンセニオ・ロドリゲスに対する敬意からその音楽を繕いあわせた偽物のキューバ音楽はブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブのそれからは遠いアヴァンギャルドでめったに味わえない衝撃の「Muy Divertido! めちゃ愉快」なできばえだ。
そもそもマーク・リーボーは84年から5年間ジョン・ルーリーのNY ダウンタウン・ジャズ・バンド、ラウンジ・リザーズにいて古典的ブルースギターの要素に皮肉とギターの弦を手荒く引っ掻く分裂をブレンドして同業者の関心を呼んだ。
サイドマンとしてエルヴィス・コステロ、マリアンヌ・フェイスフル、トム・ウエイツのアルバムで存分に才能を発揮してひっぱりだこの彼は自分の楽しみや快楽を犠牲にしてまで腕の良さを見せようとはしない。

▲参考資料:THE PROSTHETIC CUBANS(キューバとの絆)1998
Muy Divertido! (めちゃ愉快)2000 のライナーノーツ
(TAMA29 掲載 SPRING 2001 )
●don't blame me 1995 BY disk UNION