CO2 TAX :

環境先進国スウェーデンでは地球の温暖化防止のために石油・石炭の消費に税金を課すことにした。
「クルマが1キロ走ると人間への有害物質が50グラム排出される」ストックホルムの町中を走る市営バスにはこんなコピーを掲げる看板が取り付けられた。1991年1月から実施される「炭素税」に備えてマイカー使用者にクルマ離れをすすめるPR のひとつだ。 これが地球温暖化の原因になってる二酸化炭素を大量に排出するガソリン、重油、石炭などに課税する「汚染課徴金」制度で、オランダに次ぎ世界で二番目の画期的挑戦だった。ガソリンでは1リットルあたり7円〜8円の税となりエネルギー効率の向上やメタン発酵など生物を利用してエネルギーを得るバイオマス、風力発電など再利用エネルギーの開発促進に充てられる。
「汚れた環境を浄化する費用は汚した者が負担すべき」との原則にのっとり税を徴収するスウェーデンは国民投票で2010年までに段階的に原子力発電を停止することをすでに1980年に選択している。
2000年、世界の二酸化炭素を吸収する熱帯雨林の保護を考えるブラジルのアマゾン環境調査院では排出量に応じた料金を世界の排出国から徴収してもいいんじゃないかと考える。

▲TAMA- 4 掲載、1991