GUEVARA APE :

ヒップホップと能なしTV で育った世代のニューヨークアート界を70年代の文化のイコンが侵略する。
ロシア生まれのラス(タグ名 Ssur of Ssureal Visuals )の包囲網はキャンヴァス、オモチャ、家具、そして売れてる服の会社、とにかく多作なのが彼の一番の取り柄だ。強烈なニュー・イメージを創り出すのにみんながよく知る「スカーフェイス」「ウォーリアーズ」「2001年宇宙への旅」といったクラシック映画と政界・ギャング界のイコンあるいはモハメッド・アリなどを一緒に並べるのが彼の流儀だ。
最も有名で頻繁に登場する絵柄は「チェ・ゲバラ猿」だった。
1961年革命が成功したキューバでカストロ、サルトル、ボーヴォワールが並ぶ壇上でひとり影になっているのをアルベルト・コルダーが撮影したゲバラの顔の部分だけが映画「猿の惑星」の猿になってるやつだ。
「アートは視覚で強烈」とラスは言う。確かに。でもチェ・ゲバラが存在していたことのほうが遙かに強烈だ。

▲参考資料:i- D sep. 1999
●TAMA- 27 掲載、2000HEAT