RAPSTATION.COM :

ダウンロードでの音楽配布と19歳の若者が開発したナップスターや足がつかないグヌーテラといった音楽ファイル交換の流れを阻止しようと全米レコード協会が大金を投じて猛攻撃をかける。
知的所有権、スターの意味の変化、音楽配布が焦点のニューメディアの予言者の祭典「MP5 フェスティヴァル」にはデジタルメディアを強力に支持し歯に衣着せぬ発言が売りのラップミュージシャン、チャックD がいた。
「MP3コムやナップスターと争うユニヴァーサルミュージックは負け戦をしてる。ファイル交換を阻止するなんて雨を止めようとするようなものだ」
5大音楽レーベルをぎゃふんと言わせたいチャックD は皆に力を与えすべてを提供し楽しんでもらうためにサイト「ラップステーション・コム」を立ち上げた。
「大手レコード会社は官僚主義、独占、政略をよしとする。ヒット曲を一つ出すのにかかる費用は平均350万ドル。連中は新興企業を閉め出そうと故意に金額をつり上げる。俺がまったく新しいやり方で行こうと決めたのもこのせいだ。今後はこれが当たり前になって少数のファンに支持されるアーティストがたくさん出るだろう。つまりマーケティングやプロモーションに金がかからない。スターの意味が変わりビッグな存在じゃなくなる。弁護士も会計士も出る幕がないってわけさ。5年もすれば知的所有権がさほど重要じゃなくなる。百万のレーベル百万のアーティストが誕生すると予言するよ」
選ばれた少数にコントロールされる数の多さに影響されたこれまでの業界の対極に位置する、極小コストでプロデュースした音楽をサイトでアクセスできるようにしたチャックD の会社には3500人のアーティストが加入している。

▲参考資料:WIREDNEWS 9/13 9/18, 2000(TAMA- 28 掲載、2000 UP AND DOWN )