MOSQUITO ATTACK:

昨年9月、約600万ドル分の殺虫剤を散布するヘリコプター、小型機がニューヨーク上空ビルの谷間を旋回した。
途上国ならともかく大都会を震え上がらせたのはアフリカ・中東・西アジアに分布する馴染みのない脳炎の原因、西ナイルウイルスを運ぶアカイエカだ。
多くの生物種が人に追われて絶滅する中でこの小さきもの蚊は繁栄を誇り、マラリアなど多くの病気の媒介役として眠っていた脅威を世界中に警告する。
ヨーロッパでのマラリアの復活に警鐘を鳴らすWHO が「最大の脅威」と呼ぶ蚊は毎年270万の人をマラリアで死亡させる。人やモノの移動が招く思いがけないウイルスとの出会い。火星人の攻撃より実は怖かった蚊の攻撃に専門家は悲観的だ。

▲参考資料:朝日新聞 99/10/18(TAMA- 26 掲載、2000 SPRING )