BODY ART:

かつてニュージーランドのマオリ族はプライドと部族内の地位を表現するのに顔やボディにタトゥーを彫った。そして古代ペルーの金のワシは鼻飾り、黒曜石の筒型は中南米のインディオの耳飾りだった。
ニューヨークのアメリカ自然史博物館で今年5/29まで開催される展覧会のキャンバスはヒトのボディ、それも永遠に消えない「ボディアート:アイデンティティの印」だ。
知る限りでは先端を行く反体制のヒッピーやならず者の象徴だったタトゥーがいよいよ社会的に認知される主流の文化になると同時に、それは人類の先祖まで帰る心の奥深くに根ざす精神的なもの、人間の本質を規定することにかかわる自己表現の手段だ。 3年前までこの街ではタトゥーが法律で禁じられた。今では主婦がダイエット達成の記念に彫る、旅行者が旅の記念に彫る、ウォールストリートの株式ブローカーも彫ればピアスは警察官もする。
ボディ・ピアスは当たり前、焼きごて、人工やけど、額には角だって埋める。

▲参考資料:NEWSWEEK (TAMA- 26 掲載、2000 SPRING )