ZSAZSA SADDAM :

実際にこの計画が実行されたかどうか定かではないものの、昨年8月イラク駐留米軍は兵士のストレス打破と元大統領をあざけること、そしていまなおフセインに忠誠心を持つ者をあぶり出すもくろみで、「ザ・ザ・サダム」などと呼ばれるサダム・フセインの複数のパロディポスターをティクリットの街中の壁や広告板に掲示する計画を実行しようとしていた。
伝説の女優ザ・ザ・ガボール、マリリン・モンロー、エルビス・プレスリー、ビリー・アイドルらのポスターの顔の部分にあの口髭のフセインの顔をコラージュしたもので、元の写真は有名人のパロディ写真を集めたサイトから取られた画像だった。
心理作戦の専門家であるデイヴィッド・ケイド軍曹は、「米兵の士気高揚に役立つし、これが街中に貼ってあっても敵が剥がせないとなると、誰が街を支配しているか少なからず明らかになるというものだ」と述べた 。
だがここは敬虔なイスラム教徒の多い街だ。十字架のネックレスをしたビリー・アイドルのサダムや肌も露わな女優のサダムはどうみてもイラク人を刺激して反米感情を煽るだけではないか。
ティクリットで米軍の通訳として働く22歳の若者は、「米軍には滑稽でも地元のイラク人にはひどい侮辱にしか受け取れない」と語った。

▲参考資料:CNN Aug.18 2003 TUP- Bulletin167号