DRUMMOND:

ELLE 誌の喪に服す女性で埋め尽くされた黒いデモの写真が目を引いた。
南米コロンビアでは組合員でいることが死を意味する。1991年から2002年までに指導者を含め1925人の組合労働者が準軍事組織のガンマンに殺害されている。
アラバマに本社のあるドラモンド石炭会社は90年代に国内生産の大部分を閉鎖して組合を押さえ込むことで悪名高いコロンビアに移る。2001年3月会社と組合の争議の最中、帰宅途中の地元採鉱組合の議長ロカルノと副議長ウゴを乗せた会社のバスが軍人を含む15人のガンマンに止められる。2人の組合指導者を見つけるとバスから引きずり降ろし、バスの中で仲間の労働者が戦慄をもって見守るなかひとりのガンマンがロカルノの顔面をぶち抜いた。後日、爪が剥がされたウゴの死体が連れ去られた道路脇の森で発見される。
7ヶ月後、新しい組合の議長が力づくでバスから降ろされ殺害される。ドラモンドの採鉱組合員はハイレヴェルの経営幹部陣から危険な暴力の脅しを受け続ける。最近では強制的に追放される者や組合と会社の交渉を控えた2003年9月29日に姿を消した2人の組合員セスとデイヴィッドのように失踪する者が後を絶たない。
2002年3月、国際労働者権利基金とアメリカの鉄鋼労組が殺された組合員の家族と組合に代わりドラモンド社に訴訟を起こした。3月14日アラバマ北部管区の地方裁判所に起こされた訴訟は、会社に組合指導者を拷問・誘拐・殺害する目的で準軍事組織のガンマンを雇った責任を負わせる。裁判の目的は常に労働者と組合指導者を黙らせるのが準軍事組織の友人とドラモンドの戦略だったのを明らかにすることだ。
それにまた組合員たちは世界中の人に彼らに代わってドラモンド社にメールを送るよう求めている。Drumondwatch.org はこの包囲された労働者との国際的キャンペーンを築くことに専念するサイトだ。家族の身を案じて多くの労働者が暴力によって口封じをされてきた。私たちなら断固とした態度で彼らの声を自由に述べることができる。準軍事組織がドラモンドの採掘施設に出入りするこれまでの慣例に終止符を打つのはもちろん、彼らとの結びつきはなんであれ一切絶つこと、労働者に対する脅迫行為を公に非難することをドラモンドに要求した。Action!

▲参考資料:the People of Colombia Sep.22 2003 DRUMMOND WATCH Sep.29 2003(TAMA-34掲載、Jan.2004 )