WARNINGS:

嫌煙運動が盛んなアメリカの中でも特に厳しいカリフォルニア州とデラウェア州のバーを含む公共の場でのタバコ全面禁止令(ボストンでも条例が成立しそう、ニューヨークは議会に提案され大騒ぎのまっ最中)もすごいが、カナダで売られるタバコのパッケージの三分の一を占める数種類の警告と写真の真剣さには驚かされる。
「中毒度が高いタバコはヘロインやコカインよりやめるのが難しい」「子供は見ている。あなたが吸えばあなたの子供が吸う確率は2倍に高まる」「タバコはお腹の赤ちゃんに苦痛を与える」「タバコはあなたをインポにする」「私たちを毒殺しないで」「タバコは脳卒中を引き起こす」「口内ガンや歯肉の病気や歯が抜ける原因」「タバコの煙あるところに猛毒性のシアン化水素あり」
これらの警告にショッキングなヤニだらけの歯や肺にできた腫瘍の生々しい写真が加わる。
98年、訴訟に代わりタバコの被害による医療費や反タバコキャンペーン費用として州政府に25年間で総額2千60億ドル支払うことが決まったタバコ会社はアメリカ市場に見切りをつけ、教育程度が低く収入の低いアジア、アフリカ、ロシアに進出を図る。(調査結果では教育程度が高く収入が高くなるほど喫煙率は低い) 日本の喫煙者の数はアメリカ人喫煙者の数、男性27.6%、女性22.1%の約2倍だ。

▲参考資料:ボストン読本155号 10/14,2002 Haealth Canada hc-sc.ac.ca/
●TAMA-32掲載、FALL 2002