■ G8サミット:18コースの美食のエクストラヴァガンザ■
デモクラシーナウ! 9 July 2008
世界的な食糧危機が G8サミットの議事日程の首位を占めるとき、世界の
リーダーたちはありあまる18コースの晩餐会をエンジョイする
世界的な食品価格の高騰と供給不足について「強く心配する」と言った
すぐ後で、北海道洞爺湖 G8サミットに出席する世界のリーダーたちは日
本政府の好意で18コースの美食のエクストラヴァガンザ(豪華な催し)
を熱心にやり出しました。ベストセラー作家、フランシス・ムーア・ラ
ペと共に、私たちは世界的食糧危機、食の独立、本当のデモクラシーに
目を通します。
ゲスト:フランシス・ムーア・ラペはスモールプラネット研究所はもち
ろん、活気あるデモクラシーセンターと、食と開発のための政策研究所
(フードファースト)の共同設立者です。共同で書いたものを含め、彼
女は16冊の本の著者です。彼女の1971年のベストセラー「 Diet for
a Small Planet (小惑星のためのダイエット)」は300万部以上を売
りました。彼女の最新本は「 Getting a Grip: Clarity, Creativity &
Courage in a World Gone Mad(わかってくる:発狂した世界におけ
る明晰さと創造性と勇気)」というタイトルです。
エイミー・グッドマン:私たちは次に食糧危機のことを考えました。世
界的な食品価格の高騰と供給不足について「強く心配する」と言ったす
ぐ後で、 G8サミットの世界のリーダーたちが熱心にやり出したディナー
は、「地球と海のありがたいもの」をテーマに凝った作りの料理で、世界
的食物不足がはっきりそれとわからないのは確かでした。ヨーロッパと
米国から空輸されたシャンパンとワインと一緒に、食事にはキャビア、
牛乳で飼育された羊、ウニ、冬のユリの球根、トリュフ、マグロといっ
た美味が含まれます。
メニューのぜいたくは批評家から批判を招きました。慈善団体セーブ・
ザ・チルドレンは「食糧危機があり、何百万人が人並みの食事を工面で
きないときに、世界のリーダーが続けざまに浪費しているのは強く偽善
的である。」と言いました。
予備的な世界銀行の調査が、アフリカの3000万人を含め、食品価格
の値上がりのため1億500万人までが貧困ラインを下回りかねないと
の予測を先週発表しました。今年起こった60%の値上がりで穀物価格
は2006年1月以来2倍以上になっています。食物不足から30カ国
を超える国々が暴動を経験してきています。全体的にみて、食物の大部
分を輸入するバングラデシュ、エチオピア、ハイチのような世界最貧国
が最大の被害をこうむりそうです。
フランシス・ムーア・ラペ、ようこそデモクラシーナウ!へ
フランシス・ムーア・ラペ:サンキュー、サンキュー、サンキュー。
エイミー・グッドマン:18コースの食事、あなたのコメントは?
フランシス・ムーア・ラペ:信じられない。たぶん大いに信じられるこ
とではあるんですが、増大する食糧危機に対する解決策として食べ物の
浪費についてもっと慎重にと、特にゴードン・ブラウンが英国市民にむ
かって説教していた後なのにという意味でね。でも、エイミー、これは
ことによると私の全生涯で最大の人権総くずれ、人権危機だとの警句に
まさしく私は取りかかりたです。それに私はいま64歳、なにか言って
もおかしくない年齢になってるってことじゃない?それにこれはまった
く避けられるのよ。
エイミー・グッドマン:どうやって?
フランシス・ムーア・ラペ:そうね、まず第一に、私たち人間はすごく
元気な種であり、自分自身や子孫を養うのはすべての種がすることだと
いうので始めさせてね。そして食べ物があれば、そこで私たちは食べ物
をわけあって徐々に発展した、みんなが食べた。また私がこの危機を理
解できる唯一の道は、本能よりずっと有効だとの考え、イデオロギーで
す、そして経済を支配するピカ一のルールがあると教えるイデオロギー
に私たちはますます一杯食わされてきている、それは、すでにシェアを
得る人たち、既存の富への最大の収益なのよ。
で、私たちはあたかも魔法の良薬であるかのように自由市場を説くこと
になった、私はそれを信仰ベースの経済的側面と呼びます、なぜなら現
に私たちはそれにはまりこんでいるでしょ、そしてこの危機の下にある
のが権力の中央集権化、いくら生産してもお構いなしを意味する権力集
中経済を私たちが受け入れることです。食糧不足はないということなの。
まさしく私が強調したいのはこのことです。食物の生産は地球上の人間
の数にまさって続けられてきています。食物不足はありません。私たち
が進化した食べ物を分け合う本能よりも有効だとの考え、この権力集中
モデルのせいで私たちは豊富な中から食糧難を引き起こしています。
エイミー・グッドマン:あなたは「 Just Who's Doing the Hoarding?
Food Independence and Real Democracy。(密かに貯蔵してるのは
誰か?食の独立と本当のデモクラシー)」という論文をハフィントンポス
トに書きましたね。「食の独立」とはどういう意味ですか?
フランシス・ムーア・ラペ:さて、人はよく石油に依存しない石油の独
立について耳にします。人が十分に存続するとの考え方はあなたが制御
してないことに依存しています、この場合は肥沃な土地を燃料や畑の燃
料を産出するために転換すること、またはあなたが制御してない他の変
更です。その時、あなたは本当に自立した人間でしょうか?食物の補償
は何かお持ちでしょうか?この場合は核心部分の問題です。石油に依存
しない石油の独立よりさらに重要かもしれないのが食の独立です。さら
に、70年代にジョセフ・コリンズと一緒に書いた「フードファースト」
の本の私の飢餓に関する研究の当初から、明白に権力が中央に集中して
いる世界では自給自足するための食べ物を育てられないとすれば大いに
不安だと私たちは強調してきています。
しかしながら、国際機関が彼らの援助をこの種の政策次第にさせること
で、ある意味で威圧的に続行してきている過去数十年の政策のすべてが、
私がここで説明していること、たとえ世界市場に最高値をもたらして必
要とするとき輸入食物に最高値をもたらすんでも、第三世界の国々は栽
培するのを奨励されてきています。その結果、彼らは私たちが食物価格
の急上昇に遭遇しているこの大きな災難に備えさせられる。まだそのう
えに、輸入品に到達できなくなると彼らは飢餓または餓死の危機になる
んです。
そういうわけで、私たちは食の独立についても考えるべきです。そして
これは世界の小規模農家が団結する Via Campesinaという国際連合に
よっていま遂行されている「食物統治権(主権)」という言葉のテーマな
のです。
エイミー・グッドマン:いま、まさに起こらなければならないことはな
んだとお考えですか?
フランシス・ムーア・ラペ:そうね、まず核心は、地球の人びとが目を
覚ましてこれが莫大な人権危機だと認識することね。世界の人口の四分
の一を出し抜くため、飢えるか飢餓の危機にある人の数が2倍になりか
ねないとの見積もりがあるんです。ということで、気づくことです。食
糧不足はありません、なので食物をもっと栽培するというのでは問題の
解決になりません。そして、もっと食物を栽培することがアフリカでは
非常に重要だと言う政府に異議を申し立てることです。 G8の多くがアフ
リカでいかに食糧生産を増やすかについて議論してるじゃないですか、
でも、生産だけで問題が解決できるというこの神話から目覚めようじゃ
ないの、だって世界の80%の人びとが不平等が増加している社会で暮
らしているのですから、いくら生産しても関係ありません、彼らは必要
な食べ物を買えないんです。
ですから、私たちの国ですべきことが新しい政府を選ぶことなのは明白
ですが、それで十分とは思いません。それが包含されたとき、そこらあ
たりの標準を設定するのが民主的政策の一部であるとき、市場だけがう
まくやってのけられるという考えを追求し続けるせいで私たちが肥沃な
土地を畑の燃料に転換するようなことはしたくありません。1億トンの
食糧がいま転用されてきていると国連食糧農業機関( FAO)の事務局長
が言いました。全くの市民の集まりは、「そうですとも。一年に1800
万人が飢えで死んでいる。食物を畑の燃料に転換しよう。」などと言うも
のですか。言いませんよ。言いません。だから要するに、私たちは民主
主義を取り戻さなければならないんです。
エイミー・グッドマン:フランシス・ムーア・ラペ、非常に簡単に、こ
とによると世界を救うことになる、見え透いた民主主義 vs.活発な民主主
義で始まる8つの考えがあなたにはある、あてにならない勢力の正体を
割り出し、見出し項目を選び、パターンを置き換えて、私たちが強く真
相を突きとめるのを助ける「 Getting a Grip」の本の中で展開する考え
があなたにはあるのですね。
フランシス・ムーア・ラペ:エイミー、私が言ってるのはまさに、民主
主義は既存の富と選挙で選ばれた政府に最大の利益を生む、単にある種
のマーケットにすぎないとのばかげた概念のことです。見え透いてます。
根拠が薄弱です。そんなの絶対に合点がいかないでしょ。過去数十年の
あいだ私が書いてること、考えてることは、もっぱら「活発な民主主義」
と私が呼ぶものの出現が何であるかを明らかにするためのものです。
なにをすべきか、あなたはちょっと前に尋ねました。私たちには人びと
が飢えずに済んでいる世界中いたるところにモデルがあります。私たち
の半球でことによると最大の社会運動、ブラジルの土地をもたない労働
者を思い出して。彼らは飢えに対して巨大な進歩をしてきました、なぜ
なら土地に関する支配を民主的にしてきたからです。彼らは100万家
族の三分の一を再び定住させてきています。彼らは新しい企業、新しい
農場、新しい地域社会を作り上げてきています。そして飢えを激減して
きています。つまりそれが活発な民主主義、現に人びとは私たちに対し
されてきたことではなくて、私たちがすることが民主主義だと実感して
います。それが第一です。それが構造の転換です。私は世界中いたると
ころでそれを見てきていますが、ほとんどの人はまだ見ることができな
い、なぜなのか、依然として主流メディアで取り上げないからよ。
エイミー・グッドマン:そして最後に活発な民主主義のチェックリスト
についてです。
フランシス・ムーア・ラペ:そうね、これはもっと食物を栽培する、も
っと種をといったような事態から権限を与えることの転換までの、構造
の転換です。エイミー、これは根本的な転換です。世界の飢餓討論の多
くがいまだに、人びとにはもっとモノがもっと食物がもっと道路が必要
だって事態に陥っているじゃないの。人びとに必要なのはもっとパワー
なんです。
それゆえ、私の本の最後にあるチェックリストには「運転中の正気」と
呼ぶチャプターがあって、私たちの行動がいかに権力を移し出すかを私
たち全員が考え始めるよう要求しています。たとえば、飢餓を排除する
国では、輸入される化学肥料だとか化学的農薬のような彼らが購入しな
ければならない事態に人びとが依存するようになるのでなくて、彼らの
方便、彼ら自身のやりくりで健全な食物を栽培することに公的権限が与
えられます、そしてそこではそうする方法をよく知っています。
約1300万人の農民がいる57カ国の研究が、農民たちが地元の方便
とオーガニックと持続可能な方法を活用しているところの収穫高では、
50〜100%増えているのを示します。それゆえ、これが人を依存さ
せる事態から私たち自身と地域社会に法的権限を与えることへの転換な
のです。
そして、私たちが権限のある転換を引き起こしているか?問うチェック
リストがあるでしょ。もし人びとが保証され続けたいなら、常によき理
解者で地球は豊富であると理解させるため他の人を引き入れる、その結
果、持続可能にするのです。それは、地球の自然の豊かさと緊密に協力
させるため、どう私たちが一緒にコミュニティを生み出すかの問題です。
エイミー・グッドマン:フランシス・ムーア・ラペ、ご一緒してくださ
ったことに感謝します。
♯お知らせ♯
きままなブログを始めました。よりのんきでよりビジュアルな内容に
なっています。こちらもごひいきに。
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