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今回の英兵の解放については、米軍がイラクで拘束したイラン人5人と
の「捕虜交換」だったと見る向きも多い。英メディアは4日、英・イラ
ン両国政府間で「捕虜交換」の交渉が進行中との見方を一斉に伝えた。
米軍は今年1月、イラク北部で革命防衛隊員とみられるイラン人5人を
拘束した。米軍がこの5人を解放する代わりに、イランも15人を解放
するとの説で、英政府は否定しているものの、水面下でイランと取引し
ていたとの印象は免れない。
イランのアフマディネジャド大統領は4日、テヘランで演説し、同国が
イラン・イラク国境水域で拘束した英兵15人に恩赦を与え、解放する
と発表した。先月23日に発生した拘束事件は2週間ぶりに解決した。
イランのメヘル通信によると、英兵15人は駐イラン大使に引き渡され
た。5日にテヘラン空港から英国に向かう。
大統領は演説で、治安安定が急がれるイラク問題に関し「(1980年
代の)イラン・イラク戦争でサダム・フセインを支援した米英はなぜ裁
かれないのか」などと米英非難を続け、イラン核開発問題でも国連安全
保障理事会を批判のやり玉に挙げた。
英兵15人の釈放式典が行われた際、大統領はスーツ姿の兵士らと握手
し、言葉を交わした。大統領に謝意を表す兵士もいた。(AFP=時事)

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■米国 イラン人5人の釈放を否定■時事通信 06 April 2007

ゲーツ米国防長官は5日、イランによる英兵15人解放の見返りに、米
軍がイラク北部で拘束したイラン人5人を釈放する可能性を否定した。
イラン人5人は、米軍が1月にイラク北部アルビルで拘束した。米政府
は、5人がイラン革命防衛隊「アルクッズ(エルサレム)部隊」の要員
であり、イラクの反米武装勢力に対する高性能爆弾の供給にかかわって
いると主張している。

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■解放された英兵士が帰国、イラン核開発問題への影響が今後の焦点■
ロイター通信 06 April 2007

イランに2週間にわたり拘束され解放された英兵士15人が5日、英国
に到着し家族と対面した。今回の事件がイランの核開発問題にどのよう
な影響を及ぼすかに焦点は移った。
イラン最高指導者ハメネイ師の国際問題に関する諮問役を務めるアリ・
アクバル・ベラヤティ氏は5日、ブレア英首相が今回の事件について個
人的に謝罪した書簡を送ったことから、英兵を解放するに至ったと述べ
た。英首相官邸はこれを明確に否定した。

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■イランに対する秘密の戦争■ABCニュース 03 April 2007
byブライアン・ロス&クリストファー・アイシャム

米国がスポンサーとなるテロリズム?

イラン国内での、徹底的殺害を意図した一連のゲリラ急襲に責任のある
パキスタンの部族戦闘員グループが2005年以降、ひそかにアメリカ
当局によって激励され助言を与えられてきていると、米国とパキスタン
の諜報機関の情報源がABCニュースに伝える。

「Jundullah」と呼ばれるグループはバルーチー部族の仲間で編成され
ており、イランとの国境のすぐ手前、パキスタン南西部の州、バルーチ
ースタンから活動を開始する。

そのグループは数十人どころではない多数のイラン人兵士や役人の死と
誘拐の責任を引き受ける。

Jundullahとの関係は、米国議会の監視はもちろん公式の大統領命令ま
たは「所見」を必要とするグループへの資金供給を米国は準備しないと
いう取り決めになっていると合衆国当局は述べる。

Jundullahのための金銭はヨーロッパと湾岸諸国にコネのあるイラン人
亡命者からグループの青年リーダーAbd el Malik Regiの元に集められ
ると、部族の情報源がABCニュースに伝える。

Jundullahは、イラン兵士と国境警備隊に見せるため彼らを取っ捕まえ
てパキスタンに連れ戻していると伝える自分たちのヴィデオを製作して
いる。

リーダーのRegiは、イラン人の幾人かを個人にあてつけて処刑している
と公言する。

「彼はタリバンと戦ったものだ。彼はいわばドラッグ密売人であり、タ
リバンであり、スンニ派活動家」と、ニクソンセンターの対テロリズム
での上級特別会員で、最近、パキスタン当局や部族メンバーらと会った
ABCニュースのコンサルタント、アレクシス・デバットは言った。

「Regiは本来、活動範囲が国境のあちら側イラン国内でイラン軍士官、
イラン諜報機関の役人を攻撃し、彼らを誘拐してカメラの前で処刑する、
数百のゲリラ戦士部隊を指揮している」とデバットは言った。

イランの都市Zahedanでバスに乗ってるイラン革命防衛隊メンバーの
少なくとも11人を殺害した今年2月の攻撃を自分たちの手柄にした。
先月イラン国営TV放送はバス攻撃に責任があることで罪の懺悔をした
と伝えた。

伝えるところによれば、彼らはJundullahのメンバーであると認め、パ
キスタンの秘密の場所でのミッションのため訓練されていたと言った。
イラン国営TV放送は、国営放送が策略だと非難したCIAのロゴを飾りと
してちりばめた。

「CIAのしわざであるかのような判断は間違い」だとCIAスポークスマ
ンは述べて、Jundullahグループの資金供給を米国は準備しないと繰り
返した。

Jundullahによる対イラン秘密キャンペーンが実践すべき第一議題にの
ぼったのは、副大統領ディック・チェイニーが2月にパキスタンのムシ
ャラフ大統領に会ったときだとパキスタン政府の情報源は伝える。

米国政府の上級職員はJundullahのようなグループはアルカイダの人物
像を追跡するのに重宝だったし、あのような情況においてはこのような
グループと取引することが米国にとって適切だったと述べた。

サウジアラビアを含める他の国々によって資金提供される、代理となる
軍隊を米国がどう使うかの取り決めが、1980年代にニカラグア政府
を不安定にさせたことを思い出させると、ある元CIA職員は話す。

▲イラン革命防衛隊とは:
1979年のイラン革命直後に革命指導者、故ホメイニ師の命令で民兵
組織を一本化し設立。指導部の親衛隊的な性格を持ち、要人警護や対テ
ロ作戦を担当する。
地上部隊約10万人を含め総兵力12万5000人。指揮下に持つ志願
制の軽武装民兵組織、バシジ(人民動員軍)は推定30万人。イラン革
命思想に忠実な保守強硬派で、国民のイスラム文化からの「逸脱」など
も取り締まる。大統領の上に立つ最高指導者は、革命防衛隊とバシジの
司令官の任免権を持つ。(共同)

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